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モンキー桜

20代 お金×働き方の漫画ブログ

『この大学の墓場』と呼ばれた私のゼミ

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大学で国際経済法ゼミに所属していたきはるです。

 

先日、大学のゼミの先生から突然連絡がきました。

 

「同窓会誌に載せるゼミ紹介を書いてくれませんか?」

 

 

・・お世話になった先生なので、書くことは承諾しました。

 

しかし、このゼミは普通のゼミとは違います。大学のやる気無い学生が集まるゼミで、学生からは『この大学の墓場』と呼ばれています(笑)

 

そんなゼミの話を同窓会誌に載せて大丈夫なのでしょうか・・。それに、読む人って40~50代だろうし、記事を書くハードルが高すぎる。

 

しかも字数は2500字と長い\(^o^)/

 

 

案の定、試行錯誤して書いたら1日潰れました(笑)

 

ちょっと変わったゼミなので紹介します。文系の大学の人は共感するところがあるかもしれません。学生時代「クソ学生」をしていた人は是非とも読んでください!

 

※ほぼ原文通りですが、一部ブログ用に修正してます 

 

 

『この大学の墓場』と呼ばれたゼミ

 

著 平成26年卒業生「きはる」

 

1.この大学の墓場

 

二年生の秋、私は太田ゼミ(仮称)の一員となりました。

 

国際経済法のゼミという前情報しか無く、どんなゼミかは不明。期待と不安が渦巻く中、私はゼミ室の扉を開けました。

 

 

私「失礼しまーす(ガチャ)」

 

 

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こもった空気。ホコリだらけ。机には麻雀のマットが広げられ、至る所にカップ麺のゴミがそのまま・・。

 

学生が勉強するゼミ室とはとても思えません。

 

当時の太田ゼミはまさしく『この大学の墓場』と言える環境でした。

 

 

そして、私がこのゼミの実態を見て思ったこと・・

 

 

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「これならめっちゃ楽そうwww」

 

 

・・そう、私も『墓場』に来るべくして来たダメダメな学生だったのです。

 

 

2.学生として死んでいた私

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太田ゼミは「出席自由」という異例のスタイルを取っていました。ダメダメな私はほとんど出席しません。

 

理由は、当時の私は部活動に全てを捧げていたからです。部活動は週6日活動があり、「全国大会出場」を本気で目指していました。また、ゼミの同期の大半が私と同じ部活動のメンバーで、同じようにゼミを欠席していました。

 

この現状にゼミの先生は特に何も言いませんでした。

 

 

3.『墓場』に太田先生という『仏』あり

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そのまま約半年が過ぎた頃、私の中にある不安がよぎりました。

 

「学生生活、本当にこのままでいいのか?」

 

そこで、ゼミが一緒の部活動の仲間に胸の内を話したところ、ほとんどの仲間が同じ懸念を抱いていたのです。

 

それならということで、彼らと一緒に先生の元へ行き、これまで出席しなかったことを謝罪し、これから頑張らせてくださいとお願いしました。

 

非情に自分勝手な申し出でしたが、「わかりました、私もお手伝いするのでこれから頑張りましょう」と先生は何も言わず暖かく受け入れてくださいました。

 

 

4.死んでいた私たちは蘇る

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まず私たちが取り組んだのはゼミ室の大掃除。(イラストの2倍は汚いゼミ室でした)

 

不要なものは全部捨て、ホコリを掃きとり、床は雑巾で水拭きし、一日かけて「墓場」のようなゼミ室を綺麗にしました。

 

その後、ゼミの活動にしっかり参加しました。

 

先生は基本的に私たちのやりたいことをさせてくれます。国際貿易について研究したり、留学生を交えて討論をしたりと、様々なことを経験しました。

 

 

5. 太田先生からの提案

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そんなある日、先生は私たちにある提案しました。

 

「他のゼミとディベート大会でもしますか?」

 

下級生も見にくる大規模な大会です。対戦相手は、ずっと本気で勉強をしている『がちゼミ』たち。

 

要は、学内のエリート集団と体育会系バカ集団の対決です。無様に負けて、辱めを受ける可能性が極めて高い勝負でした。

 

しかし、私たちは「やります!」と返事をします。

 

経験で圧倒的に劣ることは自覚していたので入念に準備をしました。先生も、ディベートや議題テーマに関する資料集めに協力してくださいました。

 

 

6.『がちゼミ』VS『墓場の学生』

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試合当日。事前準備が功を奏して議論は白熱して良い勝負。しかし、流石に相手は実力者です。こちらの思い通りにいきません。

 

そこで、私たちは『がちゼミ』と正面から議論するのではなく、審査員と観客へのアピールに力を入れました。

 

体育会系のメンバーは「熱く」、残りのメンバーは「冷静」に、時に「笑い」も混ぜて語る。そうすることで、オブザーバーが私たちの主張に興味を持って聞いてもらえるよう工夫をしました。

 

そして、結果は私たちの勝利。下馬評と違う結末に会場は歓声に包まれました。

 

 

7.後輩が入り、私たちは卒業していく

 

ディベート大会の活躍もあってなのか、新しく太田ゼミに入った後輩は真面目そうな学生ばかりでした。そして私たちは卒業し、これまで『商大生の墓場』だった太田ゼミは無くなりました。

 

とは言え、「出席自由」かつ「やること自由」の太田ゼミなので、また同じ状態に戻るかもしれません。でもそれも太田ゼミの面白いところでしょう。

 

 

8.太田ゼミの素晴らしいところ

 

太田ゼミに入って良かったのは、『学生が自分で考えて行動できる環境』だった点です。

 

先生から「これをやれ」と与えられず、すべて学生自身で考えます。そのため、当時の私たちは国際経済法についてあまり勉強しませんでした。理由は、そこまで興味が無かったからです。

 

実際、ゼミを選ぶ時に「この分野を極めたい!」と考える学生は少数です。学生が求めるのは、先生の人柄や楽しい年間行事がほとんどです。

 

そのようにゼミを選ぶ原因は、大半の学生が自分の将来のキャリアを描けていないから。おそらく「偏差値の高い大学に入るべき」という常識から大学を選んできた学生がほとんどでしょう。

 

そして、そのような常識のレールに乗ってきた学生に必要なのは『自分で考えて物事を決めること』です。

 

その点で、このゼミは素晴らしい環境でした。私たちが勉強以外にやりたいことがあるなら見守り、勉強をしたい時には手厚いサポートをくださいます。

 

お陰様で、自分の将来を模索しながら勉学に励むことができました。

 

 

・・という文章を書いた

 

以上です。あとは先生への感謝をツラツラ書いています。念のため先生に文章の確認をしてもらってOKを頂きました。

 

 

『墓場』なんて言ってますが、本当に素晴らしいゼミでした。

 

最近は「ブラック企業」ならぬ「ブラック研究室」という言葉が流行ってますが、私がいたゼミは日本一の「ホワイト研究室」でしたね。

 

卒論も前向きに取り組んで、最高成績を貰うことができました。

 

 

時に教育は『自分で考えて行動できる環境』を子供に与えることも大切です。そのモチベーションの操作が先生の仕事。

 

今の文系大学の学生は、効率よく単位を取るために講義に出ている学生が多く感じます。大学で「お酒飲み方」しか身につかなかった人もいるはず。

 

大学に限らず日本の教育には課題がいっぱいありそうですね。